iOS27のメッセージの新機能!ワンタップ提案や新しい描画ツールなどが追加

iOS27では、リマインダーやカレンダーにさまざまな新機能が追加されましたが、メッセージアプリも例外ではありません。Apple Intelligenceによるワンタップ提案や新しい描画ツールRCSの機能拡張など注目の新機能が搭載されています。これらに加えて日本のユーザーにおけるメッセージアプリの変化についても考察します。

ワンタップ提案機能(One-tap suggestions)

ワンタップ提案機能(One-tap suggestions)

Apple Intelligenceを活用した新しい「ワンタップ提案(One-tap suggestions)」機能が追加されました。会話のコンテキスト(文脈)を理解し、タスクの実行や情報の共有をスムーズにサポートします。

ワンタップ提案は関連するメッセージの直下に表示されるか、キーボード最上段のツールバーに表示されます。

Appleのプレスリリースでは以下のように説明されています。

メッセージは、ユーザーの会話のコンテキストにもとづいてワンタップの提案を提供し、リマインダーやメモの作成など、様々なことをこなすのをこれまでになく簡単にします。例えば、誰かに写真を求められた場合、メッセージは、ライブラリ内のキーワード、場所、人を認識して最適なオプションを見つけることで、ユーザーが適切な写真を見つけるのを手助けすることもできます。

ワンタップ提案機能はApple Intelligenceを使用するため、iPhone15 ProiPhone15 Pro MaxiPhone16以降が必要となります。加えて、iOS27プレビューによると「英語から対応予定」となっているので日本語の対応は遅れるとみられます。

ワンタップ提案を使うことによって日常の「ちょっと面倒」が軽減されます。

例えば友人から「昨年のキャンプの写真を送って!」と言われた時、これまでは「+」マークから「写真」を選び遡って探すか、「写真」アプリを開いて検索して共有するという手間がかかっていました。

iOS27ではキーボード上部に表示される「写真を検索」をタップすることでAIが「2025年7月のキャンプの写真」を候補に出してくれます。

他にも「明日15時に待ち合わせね」というメッセージに対して、ワンタップでカレンダー登録やリマインダー作成の提案が出るため、約束のうっかり忘れを防ぐ強力なアシスタントになりそうです。

写真を検索

筆者がパブリックベータ版で試したところ、日本語環境ではメッセージ直下に表示される「リマインダーに追加(Add to Reminders)」や「メモに追加(Add to Notes)」などは利用できませんでしたが、キーボード上部に表示される「写真を検索」は利用可能でした。

「アプリを切り替えない体験」がメッセージアプリ最大の強みに

これまでのスマホ操作は「メッセージを読む→日程をコピーする→カレンダーアプリを開く→ペーストして保存する」というマルチタスク型が当たり前でした。しかしワンタップ提案の真価は、単一の画面内で一切アプリを離れずに完結する「タスクのインライン処理」にあります。

現在、LINEでもAI連携機能が試みられていますが、OSレイヤー(iOS)で直接組み込まれているApple純正メッセージアプリだからこそ、システム標準のカレンダーやリマインダー、写真ライブラリと遅延なくシームレスに同期できる点はサードパーティー製アプリに対する圧倒的なアドバンテージといえます。

iMessageの新しい「描画(Drawing)」ツール

iMessageの新しい「描画(Drawing)」ツール

iOS27のコード内には、今年秋に登場すると噂される「iPhone Ultra」に関するさまざまな痕跡が見つかっています。その一つがiMessageにおける新しい「描画(Drawing)」ツールの追加です。

「メモ」や「プレビュー」でおなじみのマークアップツールが組み込まれており、手書きのイラストや落書きをすばやく送信できます。

この新機能はすべてのiPhoneで利用可能ですが、大画面のiPhone Ultraでもっとも真価を発揮しそうです。iPhone UltraがApple Pencilに対応するかどうかも気になるところです。

これまでも手書きでメモを取るための「マークアップ」機能はありましたが、メッセージ内で直接まっさらなキャンバスに描画できる手軽さは大きな変化です。単なる落書きツールにとどまらず、手書きの地図や簡単な図解をサッと共有するビジネス・学習用途での活用も期待できます。

もし噂の「iPhone Ultra」がApple Pencilに対応した場合、メッセージアプリがそのまま「簡易的なホワイトボード」として機能することになり、サードパーティー製のメッセージアプリとの大きな差別化要素になりそうです。

手書きで一発!言葉より伝わる直感コミュニケーション

新しく追加される「描画ツール」は日常のちょっとしたやり取りを効率化します。具体的には以下のような場面で力を発揮します。

  • かんたんな道案内:最寄駅から目的地までの「曲がり角」だけをサッと手書きで書いて送る
  • デザインや配置のラフ案:「家具のレイアウト」「イベントの看板位置」などを手書きスケッチで即共有
  • 感情表現:既存の絵文字やスタンプにはない、その場限りの手書きメッセージやサインを添える

文字を入力して変換するよりも「手書きで描いて一発で送る」ほうが早いシチュエーションは多く、LINEのスタンプ文化とはまた違った「手書きコミュニケーション」として定着する可能性があります。

RCSメッセージ機能の大幅アップグレード

RCSメッセージ機能の大幅アップグレード

AndroidユーザーとのRCSメッセージ(緑の吹き出し)において、ユーザー待望の機能拡張が行われました。

  • インライン返信:iMessageと同じUIで特定のRCSメッセージに直接返信可能になっています。
  • Tapbackリアクションに対応:Tapbackリアクションを送信した際に「〇〇が画像にハートをつけました」といったテキストメッセージが送信される仕様が改善され、相手にはハートなどの絵文字リアクションがそのまま表示されるようになりました。

これらは「RCS 2.7」規格に基づく機能です。同規格には「メッセージ編集」や「送信取り消し」も含まれているため、iOS27の今後のアップデートで実装される可能性があります。

iOSにおけるRCS進化の歩み

AppleはiOS18から業界標準規格である「RCS(リッチコミュニケーションサービス)」への対応を開始し、これにより従来のSMSやMMSからデータ通信ベースのメッセージへと切り替わり、高画質な写真共有や電話番号を使用した無料でのメッセージ送受信が可能となりました。

その後、iOS26.5で「エンドツーエンド暗号化(E2EE)」の対応が進み、今回のiOS27でRCS 2.7規格に対応したことでUIや操作性の面でもiMessageと同等へと進歩した形です。

「SMS」と「RCS」の違い

これまでiPhoneでAndroidユーザーと連絡を取る際は「SMS」が主流でしたが、iOS18でRCSに対応したことでメッセージ送受信の仕組みが大きく変わりました。

SMS RCS
通信方式 電話回線 Wi-Fi・モバイル通信
料金 1通ごとに送信料が発生 無料(通信料のみ)
画像・動画 画質が低下・送れない 高画質な写真・動画を送信可能
セキュリティ 暗号化なし エンドツーエンド暗号化(iOS26.5以降)
操作性 一方通行のテキストのみ ・インライン返信(iOS27以降)
・Tapbackリアクション(iOS27以降)

SMSでは電話回線を使用していたため圏外になると送受信できませんでしたが、RCSではWi-Fi環境での送受信が可能なため自宅が圏外といった場合でも使用可能です。画像や動画もSMSでは送れなかったり、送れても画質が低下したりしましたが、RCSを使用することでLINEのように高画質な写真や動画の送受信ができます。

RCSの利用には各携帯キャリアの対応も必須

iPhoneでRCSメッセージを利用するにはiOS18以降(E2EEはiOS26.5以降)へのアップデートの他に各携帯キャリアの対応も必須条件となっています。キャリアごとに対応しているiOSバージョンも異なるので注意が必要です。

スクロールできます
キャリア RCS対応状況 E2EE対応(iOS26.5以降) iOSバージョン 備考・適用条件
au
UQ mobile
povo1.0
対応済み 対応(鍵マーク表示時) iOS26.1以降 設定で有効化が必要
povo2.0
au回線利用のMVNO
対応済み 対応(鍵マーク表示時) iOS26.2以降 設定で有効化が必要
ソフトバンク
ワイモバイル
LINEMO
対応済み 対応(鍵マーク表示時) iOS26.4以降 設定で有効化が必要
NTTドコモ
ahamo
準備中 準備中 準備中 2026年8月下旬に提供開始予定
楽天モバイル 非対応 対象外 対象外 Rakuten Linkのみで提供

その他の新機能や細かな変更点

その他の新機能や細かな変更点

iOS27のメッセージには他にも新機能や細かな変更点があります。

新機能・変更点 内容
音声ボタンの設定変更 入力フィールド右側の音声ボタンを設定で非表示にすることができます。
Tapbackリアクション通知の集約 複数のTapbackリアクション通知が1つにまとめられ、通知センターが見やすくなります。
パーソナライズされたスマートリプライ(英語から対応予定) キーボード上部に表示される「スマートリプライ」の候補がユーザー個人の文体や口調を学習してカスタマイズされます。
子ども向けアカウントの安全保護 子ども用アカウントにおいて、送受信された画像・動画内に残虐な表現や暴力的コンテンツが含まれる場合、自動で検知してブロックします。

パフォーマンスの向上とバックエンドの改善

見た目の派手な変更はありませんが、メッセージアプリ全体のパフォーマンスや安定性が大幅に向上しています。Appleが明かした主な改善点は以下の通りです。

  • 送信に失敗したメッセージの自動再送
  • メッセージの読み込み速度の高速化
  • 複数デバイス間での同期の高速化
  • オフロードされたメディアのサムネイル表示
  • メッセージ内でのオフロード済みメディアの検索機能
  • 写真・動画・テキストの連続送信パフォーマンスの改善
  • 電話番号や連絡先の「ニックネーム」による会話検索

「オフロードされたメディア」とは?

iPhoneは本体容量を節約するためにメッセージ内の画像や動画を本体から削除し、iCloudに退避することがあります。本体から削除され、iCloudに退避された画像や動画を「オフロードされたメディア」といいます。

このオフロードされたメディアのサムネイルはこれまでiCloudからダウンロードするまで表示されず、グレーのアイコンとなっていました。iOS27では「オフロードされたメディア」のサムネイルがきちんと表示されるようになりました。さらに「オフロードされたメディア」を含むメッセージの検索も可能です。

「ストレージ不足に悩むユーザー」への大きな助けに

128GBなどのストレージ容量でiPhoneを使用しているユーザーにとって「メッセージアプリ内の写真データ」は知らず知らずのうちに容量を圧迫する原因でした。

これまでは本体ストレージの容量を空けるために「ストレージの最適化(オフロード)」が行われると、過去の画像がすべてグレーアイコンになってしまい、探したい写真を見つけるのが困難になるという問題がありました。

iOS27で「オフロード後もサムネイルの表示・検索が可能」になったことで「デバイスの容量を削減しつつ、過去の画像もサクサク検索できる」という実用的な大きなメリットが生まれています。

日本における「メッセージ」アプリの位置付けと今後の活用法

iOS27における「メッセージ」アプリは、Apple IntelligenceやRCSの機能強化など魅力的なアップデートが目立ちます。しかし、日本市場においては「LINEアプリがインフラとして定着している」という独自の状況があります。

今回のアップデートを踏まえ、日本のユーザーにとって「メッセージ」アプリがどう変化するのかを考察します。

「LINE」と「メッセージ」アプリの使い分け

日本では家族や友人とのやり取りの大半がLINEで行われていますが、純正「メッセージ」アプリも特定の場面で重要な役割を担っています。

メッセージ LINE
主な用途 ・SMS認証
・ビジネスの連絡(電話番号)
・iPhoneユーザー同士の連絡(iMessage)
・友人、家族との日常会話
・グループチャット
・スタンプを使ったコミュニケーション
連絡先の交換 電話番号のみで完結 QRコードやID検索で友だち登録
画像・動画 高画質(劣化が少ない) 自動圧縮(高画質化は要設定)

iOS27で「メッセージ」アプリの使用頻度は増えるか

結論から言うと「LINEから乗り換えるわけではないが、iPhone同士・ビジネス・Androidとの特定用途で圧倒的に便利になる」と考えられます。

  • Androidユーザーとの不満解消
    これまでのRCSでは特定のメッセージに直接インライン返信できなかったり、リアクションがテキストで送信されたりという問題がありました。iOS27のRCS 2.7対応によりLINE以外の「電話番号ベースのコミュニケーション」もストレスなく行えるようになります。
  • Apple Intelligence(ワンタップ提案)による作業の自動化
    「写真送って」「◯日に会おう」といったやり取りからリマインダー作成や写真の自動検索ができる機能はiMessageならではの強みです。LINEにはない「OS統合型のAIアシスタント」として、作業効率化ツールとしての価値が高まります。

日本においては今後も日常のメインツールはLINEであり続ける可能性が高いですが、iOS27の進化により「通知やSMS認証だけで放置されがちだったメッセージアプリ」がスマートで快適なセカンドツールへ進化したといえます。

Source:Apple NewsroomApple

0
      後コメント