2027年に3モデルのiPadがOLED搭載と報道〜サプライヤーと出荷予定台数は?

Appleが2027年に発売すると噂される、有機EL(OLED)ディスプレイ搭載iPad Airのサプライヤーと、iPad ProおよびiPad miniを含めた出荷台数予測がサプライチェーン関連情報として報じられています。

iPad Air向けOLEDはSamsung Displayが主力となり、BOEも受注を目指しているとのことです。OLEDの仕様は、iPad mini(A20 Pro)と同じになると噂されています。

iPad Proを含む3モデルの出荷台数予測において、iPad AirとiPad miniだけでOLED搭載iPad全体の約7割を占めるようになる可能性があります。

2027年のOLED搭載iPad出荷予測

韓国の業界筋によると、2027年のOLED搭載iPadの出荷予測は次の通りです。

モデル 2027年の出荷予測
iPad Pro 300万台〜400万台
iPad Air 400万台〜500万台
iPad mini 400万台〜500万台
合計 1,100万台〜1,400万台

これらは業界の予測値であり、Appleが公表した出荷計画ではありません。

iPad miniとAirが出荷台数で並ぶ?

今回の数字で興味深いのは、iPad miniとiPad Airの出荷予測が同じ400万〜500万台になっている点です。iPad mini(A20 Pro)はディスプレイサイズが1種類ですが、OLEDを採用する新型iPad Airは11インチと13インチの2種類になる見込みです。

つまり、1種類の画面サイズしかないiPad miniが、2種類のiPad Airの合計と同程度の出荷規模になると予測されているわけです。

もちろん、画面サイズが多いほど販売台数が増えるとは限りません。それでも、iPad miniの需要が相応に大きいと見込まれていることがうかがえます。

また、iPad mini(A20 Pro)は2026年11月に発売されたばかりで、2027年は通年での販売が見込まれます。これに対し、新型iPad Airの発売は2027年上半期と予想されているため、同じ2027年の出荷台数でも、販売期間に違いが生じる可能性がある点を考慮する必要があります。

OLED搭載iPadの約7割を2モデルが占める

3モデルの出荷予測の中間値を使うと、iPad Proが350万台、iPad AirとiPad miniがそれぞれ450万台になります。合計1,250万台のうち、iPad AirとiPad miniは900万台ですから、割合は72%となります。

これは、AppleのOLED搭載iPadの主力が、出荷台数という点ではProではなく、Airとminiになる可能性を示しています。

OLEDは当初、上位モデルであるiPad Proの特徴でした。しかし今後は、OLEDの有無よりも、その性能や搭載チップによって製品を差別化する方向へ移行するのかもしれません。

iPad ProのみOLED種別が異なる見込み

iPad Proの出荷予測は300万〜400万台で、3モデルの中では最も少なくなっています。これは、OLED搭載の有無ではなくモデルごとの市場規模の違いが影響していると考えられます。

出荷台数とディスプレイの売上高は別

iPad Proには、発光層を2層重ねたタンデムOLEDが採用されています。一方、iPad AirはiPad miniと同様、比較的低コストな単層OLEDを搭載する見込みです。

OLEDの仕様はiPad mini(A20 Pro)と同じで、最大リフレッシュレートは60Hzに留まると予想されています。ただし、デザイン面ではiPad mini(A20 Pro)と同様、薄型化が期待できます、

タンデムOLEDは構造が複雑で、要求される表示性能も高いため、パネルの供給価格が単層OLEDより高くなると考えられます。

つまり、iPad Pro向けの出荷枚数が少なくても、ディスプレイメーカーの売上高では大きな割合を占める可能性があります。

BOEも参入を目指すが課題は多い

iPad Air向けOLEDの主要サプライヤーはSamsung Displayになる見込みで、中国BOEも受注を目指していると報じられています。

BOEはAppleの要求品質を満たせるかが課題で、正式な供給開始はまだ決まっていません。

BOEの参入はAppleにもメリット

Appleにとって、OLEDを供給できるメーカーが増えることには大きな意味があります。Samsung Displayなど特定のメーカーに調達を依存すると、生産設備の問題や歩留まりの悪化が、Apple製品の供給台数に影響する可能性があります。

また、サプライヤーが複数存在すれば、価格交渉や生産能力の確保でも選択肢が増えます。特にiPad AirはiPad Proよりも販売価格を抑える必要があるため、OLEDの調達価格は重要になるはずです。

BOEの参入によって調達コストを引き下げられれば、OLED採用によるiPad Airの値上げ幅を抑えることにもつながるかもしれません。

ただし、これはBOEがAppleの品質基準を満たし、安定してパネルを供給できることが前提です。

品質と管理面での懸念

BOEについては、Appleが評価していると噂されるキヤノントッキ製の蒸着装置を採用していないことが、品質面に影響するのではないかとの見方もあります。

また、BOEは過去にiPhone13向けOLEDの回路設計をAppleの承認なく変更したと報じられたことがあります。

こうした経緯を踏まえると、Appleが表示性能だけでなく、製造工程の管理や仕様の一貫性も重視することは十分に考えられます。

LG DisplayはタンデムOLEDで存在感

LG Displayは引き続き、iPad Pro向けOLEDの最多数を供給する見通しです。iPad Proの販売台数がAirやminiより少なくても、高付加価値製品を安定して供給できれば、売上高や収益性の面でメリットが期待できます。

Samsung Displayが数量面で主導か

Samsung DisplayはiPad mini(A20 Pro)向けOLEDを供給しており、新型iPad Airでも主力サプライヤーになると予想されています。

さらに、iPad Pro向けOLEDの供給にも参加していることから、3モデル全体では最も多くのOLEDパネルを供給するメーカーになる可能性があります。

Samsung DisplayはiPhone DuoやMacBook Pro PROLED XDR向けOLEDも供給しており、Appleの有機ELディスプレイ採用拡大を支えています。

Photo: Apple Hub/Facebook

0
      後コメント